Main

夢のマイ・ホーム

2005年12月31日
50歳のオフィス・メッセンジャーのドルジは、生まれてこのかたずっと、ティンプ市郊外の仮設公営住宅にすんでいた。ついに今、彼はチャン・ジジに恒久住宅を手に入れるに至ったのである。

05dec31home.jpg
写真)チャン・ジジの試験的試みでは、32の家族が住居の支給をうけた。

「私は本当に幸運でした。」ドルジは、興奮した様子で、29日に行われた王国住宅開発公団からの住居手渡し式に参加した。別に住宅供給を受けたウォンモも、この試みは非常に画期的である、と述べている。
「低収入層の私たちは土地を買うことはもちろんのこと、まさか家を買うなんて考えることもできません。私が以前住んでいた家は、衛生状態が劣悪で、下水設備の無い家でした。」

 住環境に関する実験的計画は、デンマーク政府とティンプ市の共同事業として、1250万ニュルタムを投入して行われている。供給住宅数は32戸で、ドルジとウォンモは幸運にも支給を受けた32人の低収入公務員のうちの2人だ。
 32戸には4つのタイプがある。どれにも共通するのが寝室、小さなリビングルーム、キッチン、トイレである。
 住宅支給が受けられるのはグレード16か17、もしくはGSIのIかIIレベルの公務員に限られている。支払いは25年を最大の期限としたローン制度で、家の大きさによって、1800ニュルタムから2500ニュルタムを毎月返済する。
 住宅建設地は、99年契約で、一平方メートルあたり年額31.5ニュルタム。これには開発費用も含まれる。
 公共労働省のペルデンは、以前はデチェンチョリンの月1500ニュルタム、3部屋のアパートに住んでいた。彼は現在は以前より、少し多めに毎月支払わなければならないものの、「自分の」家に住めることに非常に幸福を感じている。
 王国住宅開発公団局長のプンツォ・ワンディは、各戸は建増しも考慮して構造設計してあるという。つまり、居住者は希望に応じて、増・改築が認められているのである。
 また、法律では、子供、もしくは一等親以内の親戚への所有権の譲渡も認められている。「入居の条件はただひとつ、毎月のローンを支払うことです。よって、もし支払不能となった場合、対象住居は入居待機者に引き渡されます。」
 同公団職員によれば、支払われたローンは、住宅公団の管理する回転資金として貯められ、更なる公団建設プロジェクトに利用される。
 すでに入居済みの家族もいるものの、本格的な支払いが発生するのは今月からのみ。同公団職員によれば、これは重要な基礎設備がまだ整備されていなかったためであるという。 
 公共労働省のリョンポ・キンサン・ドルジによれば、本計画は基本的住居をすべての人に提供するという政府方針に基づくもの、という。本プロジェクトの成功は技術的、および財政的持続性という面で重要なのではない。これは、低収入層にもマイ・ホーム購入を可能させるこころみなのである。 
 デンマークの在ブ代表のTorben Bellers氏によれば、このプロジェクトを通じて、ブータン社会の低収入層にも住居を提供しようというブータン政府の意思が表明されたという。
 一方で、入居者目下の課題は上・下水道の整備である。現在入居者は近隣世帯から水を分けてもらって生活するにとどまっている。
 公団職員によれば、水問題はJungshina水供給施設の稼動条件整備に伴い解決される見込みという。「われわれには、水供給設備そのものはあるが、水の圧力が低いため十分な供給能力がないのである。」
 その懸念をよそ目に、ドルジは現在は乾燥している裏庭をキッチン・ガーデンにしようと考えている。「ここは夢のマイ・ホームなのです。」と、ドルジはコメントした。

(報告者カルマ・チョデン)
(原文はhttp://www.kuenselonline.com/modules.php?name=News&file=article&sid=6349)

Track back

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.japan-bhutan.org/kuensel_2/mt-tb.cgi/44

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)