ティンプの建造物、地震に対する脆弱性露呈
2005年12月20日
品質規格管理機構(Standard Quality Control Authority)の調査によると、ティンプの810にも及ぶ、建物は「G5 ランク」にしか満たない。これは、ひとたび地震にみまわれると、810の建物が崩壊する、ということだ。
地震に対する脆弱性の調査は、ティンプ谷のデチェンチョリンからバベサに建つ4904の建物を対象に実施された。今回行われたのは、建築物をG1からG5に分ける作業で、G1レベルが耐震性強度の最高レベル、G5がその最低レベルを示している。
調査の結果によると、2818棟がG4 レベル、、G3レベルが約915、G2レベルが約361棟となった。
なお、王宮地区の建物、インド大使館、軍基地、ゾン、寺院、現在建設中の建物、仮設住居は調査対象外である。
品質規格管理機構長のドルジ・チョデンによると、今回の調査および被害規模の想定は、近隣諸国でこれまで発生した被害のデータを下に、専門家により実施された。
「私たちは、最悪の事態も想定して調査を行いました。」と、ドルジはいう。
例えば、マグニチュード5.5、震源の深さ20km、震源地をティンプ市の北西30kmにおくと、86の建物が完全に崩壊するという。
人的被害でいえば、地震が夜間に発生すれば4人の死者、72人の負傷者が発生する見込み。これが、昼間であれば、死者2名、負傷者は54名にのぼると想定される。
また、マグニチュード8.2、震源地が市街地から3km南という、最悪の場合には、1212の建物が崩壊する。この場合の人的被害は、夜間であれば死者589名 、負傷者4572名、昼間であっても、死者374名、負傷者3247名にのぼる見込み。
一連の想定は都市部の地震災害分析を行うリスク評価ツール RADIUS (Risk Assessment Tools for.
Diagnosis of Urban Areas against Seismic Disasters)を用いて行われている。
また、地震に対する建物の脆弱性調査には、簡易視覚スクリーニング手法(Rapid Visual Screening )が用いられた。その際のデータには建物の、大きさ、奥行き、高さのみが使用され、他の技術的要素は考慮されていない。
ドルジ・チョデンによれば、より詳細な地震に対する被害想定作成は緊急の課題であるという。
「災害に対するリスクや脆弱性が想定される地域を特定することは、リスク軽減に向けた動きやインフラやライフラインの品質向上につながると考えられます」と、彼女はコメントを寄せている。
また、このことはコスト面においても重要な示唆がある。彼女によれば「ある地域が危険であればあるほど、想定される支出も増加する」のである。
現在、地学局は地層調査を実施中である。
国連ボランティアの災害管理技術家のJaiganesh氏によると、多くの家には、植木鉢や重い物質等の非構造的要因も抱えている。また伝統的家屋のほとんどには、屋根に石が置かれている。
彼は、さらに非常口の欠如も加え、一連の要素が地震の際の潜在的被害要因になることを指摘している。
(報告者 ケサン・デマ)
(原文はhttp://www.kuenselonline.com/article.php?sid=6355)