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July 16, 2005

犬問題に終わりなし

ティンプ市において、夜間の犬の遠吠えは非常に多い野良犬問題の氷山の一角にすぎない。時に野良犬は集団で対象、場所を選ばず人々を襲い、噛み付くのである。
 
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写真)不妊キャンペーンが2002年から開始されている。

 ジグメ・ドルジ・ウォンチュック国立病院(以下、JDWNRH)緊急治療室の医師によると、現在、一日平均で3人が犬にかまれて手当てを受けているという。しかも、この数に外来診察で治療を受けた人は含まれていない。
 5月25日から、緊急治療室は犬に噛まれた患者の記録をつけ始めており、現在までに被害者数は129名にのぼっている。そのうち、42人が15歳以下の子どもであり、野良犬による被害が大部分を占めている。
 JDWNRHの医師Nidup Gyeltshenによると「もし、噛んだ犬が特定できなければ、被害者は処置が必要である。逆に犬の特定が可能であれば、その犬が狂犬病でないか10日間観察しなければならない」。
今のところ、狂犬病が検出されたケースはない。
 一方で市当局、農業省下の家畜局、および王国動物愛護団体(Royal Society for Promotion of Compassion towards animals, 以下RSPCA)は、2002年に開始された一連の不妊キャンペーンのもと現在5,000匹と見積もられている犬の数の減少を見込んでいる。
 RSPCAのタシ・ペイデイは「出産件数が減れば,最終的には犬の数自体の減少につながる。われわれは現在、命ある犬にはその生命を全うして欲しいと考えている。この方法は時間がかかるが、確実な方法である。」
 出産したメス犬はSerbithangにある動物保護施設に収容される。そこで母犬は不妊手術を施された後、解放される。一方で、子犬には里親探しが始められる。この計画の目的は犬の衛生状態を良好に保つことで、人間への感染の影響を防ぐことである。現在、動物保護施設には約100匹の犬が収容されている。
 市当局のある職員は、すべての野良犬は動物保護施設に送られるべきだと考えている。その一方、RSPCA職員はそれではティンプの問題は解決されない、と考えている。
 タシ・ペイデイによれば、「ティンプは陸の孤島ではないので、単に犬を除去するだけでは効果はない。一時的にティンプ市内のすべての犬を収容したとしても、近隣地域から犬が侵入する可能性も高い。単にティンプには餌があるという理由に加え、敵がいないからである。」
 これらの議論を尻目に、ティンプ市民はますます攻撃的になる犬の集団から身を守ることに追われている。収容されている犬が100匹、市内を闊歩する犬が4,900匹という現状にほとんどの市民が悲観的である。
「不妊キャンペーンについては1970年以来聞かされてきました。もう、今となってはその効果は信じられません。」と、ある市民は言う。
「いま周りを見渡しただけでも、子犬があちらこちらで産まれているのです。」
  
(報告者 キンレイ・ウォンモ)
 
(原文は http://www.kuenselonline.com/article.php?sid=5745 )

July 14, 2005

ブータンの子供大使、日本へ

飛行機に乗るってどんな感じだろう?日本の街にもブータンみたいにたくさんの森があるのかな?

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写真)ブータンの子供大使たち

 7月12日、数え切れないほどの質問を抱きながら、タシヤンツィの小学生8名が不安と興奮を胸に日本の福岡市に向け旅立った。同市では、現在アジア太平洋子供会議が開催中で、8名はブータンの子ども大使として参加する。8人にとっては初の海外である。
 首都にはじめてやってきた11人の小学生にとって、すでにティンプは巨大で、発展した土地であった。2週間にわたる福岡市滞在期間中、8人はホストファミリーと共にはじめの一週間を生活した後、残りの一週間で学校訪問を行い地元の小学生と交流する。
 ホームステイの企画者側によると、日本のホストファミリーはゾンカ語の基礎を学んでいるという。
 滞在期間中、8人の子ども大使はツェチュの伝統的な踊りも披露する。
 8名の大使はタシヤンツィ・ゾンカックの複数の小学校から選抜された。選抜の基準は学校の成績と課外活動である。生徒を引率するのは、タシヤンツィ・ゾンカックの教師1名と以前に子供大使を務めたことのある平和大使2名。
 青少年・文化・スポーツ局長のキンレイ・ドルジは、会議に参加することで、生徒たちはまったく違う生活様式、文化、場所に触れて大きな影響をうけるだろう、という。
 福岡市の支援を得て、1989年から現在までに15ゾンカックからブータン人学生が会議に参加している。
 
(報告者 キンレイ・ウォンモ)
 
(原文は http://www.kuenselonline.com/article.php?sid=5738 )  

July 06, 2005

新・観光法制定へ

健全で持続可能な観光業の発展を目的として、観光分野を対象とした明確で、包括的、かつ透明性の高い新法がまもなく導入される。

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写真)ブータンの独自の文化は観光産業の財産である。
 

 現在、世界観光機関から派遣された国際法の専門家の手で持続可能な観光業に関する新たな法が制定中である。新法は、観光局職員によると「あいまいで、実施しにくい」現行法に取って代わられる。「われわれは、観光法をより合理的、かつ包括的で分かりやすい法律にしたい。」観光局代表のラトゥ・ウォンチュックは言う。
 新法は、観光業の様々な関係者に対して、許可事項や禁止事項、行動規律、観光倫理、プロ意識の育成を事細かに規定している。そのうえで将来、観光業が雇用、投資、生産機会を生む成長分野となることを期待している。
 法律の専門家、John J Downesによると、現行法は観光業の実情を反映しておらず、将来の変化への予測もなされていないという。
 「何より、法制定なしには観光業発展の適切な枠組みは形成されない。さらにブータンは世界観光機関に加盟しているため、観光業発展の機会を得ると同時に、競争相手からの潜在的脅威にもさらされることになる。われわれが欲しているのは、開始時にはある程度の保護が必要とされるとしても、非常にプロ意識が高く、長期的視点に立ったときに競争力を持つ観光業の確立である。」
 観光業に高いプロ意識を養成することは、政府の期待にあるように、若い人々の注目を集めることにもつながる。よって、旅行サービス業者は公的に認められた一定の基準を満たす必要があるといえよう。
「適切に法が施行され、価値の高く、環境への影響が低い観光業を形成するためには、強力で政府から独立した機関が必要である」
 同専門家によれば、観光業の発展にとってはブータン人であることこそが強みになるという。しかしながら、ブータン人にはサービス提供の技術および自信の欠如は否めない、という。 「現在、ホテルは過剰供給が問題となっている。必要なのはホテル数やベッド数の増加ではなく、既存施設の改善である。そのためには投資環境の整備が必要である。」と同氏は述べる。
 また、同法は地域住民が観光業からの利益を得られるように、地域住民による発言、観光業への参加、サービスおよび製品の提供を奨励している。
 「地方分権化のプロセスにのっとり、同法はゾンカック、ゲオッグ、国家それぞれのレベルで何がなされるべきかを特定し、さらにこれらの3つのレベルの公的部門と民間部門の協力を取り付けることを狙っている。また、政府間の協力も必要である。」とJohn J Downesはいう。
 また、同法はブータンが取り組む環境保全・保護活動も考慮している。
 ほとんどの環境活動家は観光業に否定的であるが、ブータンは人々のために、環境保護および保全を経済的機会と結び付けている。われわれの実施している法制定の取り組みは他の多くの国の模範となりうる。」
 観光局代表のラトゥ・ウォンチュックによれば、現在起草中の観光政策および観光業のマスタープランの法的根拠ともなる新法制定は非常に重要な動きであるという。
 「われわれは観光業の利害関係者に指針を示す必要がある。というのも、意識的であるにしろ、ないにしろ、利害関係者は広範な分野に及ぶためである。」
さらに彼は付け加えて、新法は観光業における現状への対応策ともなる、としている。
新法は来年度はじめにも準備が整う予定。
 
(報告者 キンレイ・ウォンモ)
 
(原文は http://www.kuenselonline.com/article.php?sid=5706 )

ドゥック・エアー、航空路線の拡大へ

ドゥック・エアーは既存路線に加えて、すぐにでもインドのムンバイ、チェンナイ、グワティの新たな3路線への就航開始を見込んでいる。また、インドをこえてシンガポールまでの路線拡大も計画されている。

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 現在、ドゥック・エアーはパロとインドのデリー、コルカタ、ガヤを結んでいる。そのほかにバンコク、ヤンゴン、カトマンズ、ダッカ間のサービスもある。
 民間航空局のパラ・ドルジによると、航空路線の新規拡大により、ドゥック・エアーは新たな市場および機会の開拓が可能になる見込みである。 
「路線拡大はドゥック・エアーの無駄の削減につながり、会社自体を長期的に存続可能にする」とされている。
 ドゥック・エアーは民営化以来、政府による手厚い補助金にもかかわらず赤字が続いている。会議の開始前、通信省事務官のダショー・タシ・プンツォはドゥック・エアーが利益を期待できない理由として、ブータンの山がちな地形、市場規模の小ささ、着陸施設および空港の欠如をあげた。
 さらに、彼はもともとあったBAe 146機に加えた、2機のエアバス319導入も航空路線の拡大を後押しした、とコメントしている。
「路線拡大の最大の目的は現在所有している航空機の効果的な利用である。」とパラ・ドルジは述べる。現在、ドゥック・エアーの旅客機は最大活用されていない状況である。ドゥック・エアー所有機の一日あたりの飛行時間は3−4時間にとどまり、世界平均の一日10−15時間とくらべて極端に少ない。
 パラによれば、インドとの条約により、ドゥック・エアーは就航便数に関する裁量権が認められる。
 同時に両国政府はゲレフ空港新設にむけたフィージビリティ調査開始に関する交渉も開始した。調査団は10月にもゲレフの3つの建設候補地を訪れる予定である。
 今回のインド使節団長は民間航空局事務官のRaghu Menon氏であった。
 
(報告者 ケンチョ・ワンディ)
 
(原文は http://www.kuenselonline.com/article.php?sid=5699 )

July 02, 2005

第9次5カ年計画、岐路に

地方選挙で選出された指導者、ゲオッグ開発委員会およびゾンカック開発委員会それぞれの委員長、開発計画者が一堂に会し、第9次5カ年計画の中間レビューを3日間にわたり、開催した。そこでの議論によると、第9次5カ年計画には多くの誤算、欠点、があるうえに、計画の設定目標が高すぎるという。

 予算不足を原因とする計画の遅延により、現行計画の達成率は31%に留まっており、計画者たちは本計画を「非現実的」とみなしている。
 プナカ開発委員会のナムゲル・プンツォは「われわれは、自分たちの能力を考えずに、仕事を引き受けてしまった。」という。中央政府の計画者は、資金の流れおよび現在進行中のプロジェクトから、残りの期間におけるプロジェクト進展に楽観的であるものの、ゲオッグレベルでは、大きな権力の委譲を伴う地方分権化の動きは、ゲオッグの行政能力をはるかに超えたものである、と口をそろえて訴えている。
 ある村長がクエンセルに語ったところによれば、農村部における技術者不足が、計画の遅延の原因であるという。
 タロの村長は自分のゲオッグに、仕事を総監督するために十分な能力を備えた技術者が存在しないという。「5人のエンジニアがいるものの、彼らはプナカにいる上に9つのゲオッグを管轄している。これではどう考えても非効率的だ。」
 自らのゲオッグの開発活動の第一線に加わるようになって3年が経過した今、各村長たちは開発計画の円滑な進行には経験と教育のある指導者が不可欠であることに気がつき始めている。
 またある村長は「選挙は気まぐれや、国際社会での評判のために行われるものではない。」という。
 さらに、技術者の欠如に加え、中央とゾンカックの不十分な連携や事務作業の遅れも第9次五カ年計画の遅れの原因として指摘されている。ブムタン県庁のクンサン・ツェリンは、中央省庁、各部局、そしてゾンカックの連携不足を最大の原因とみている。さらに悪いことに、政策を実際に実施するのは非識字者層の村長、mangmi、事務官であり、往々にして彼らは自分たちの能力の限界に気がついていない。「第9次五カ年計画はあまりにも高みを望んだ計画であった。」
 彼女によれば、「尊重たちは相場のつけ方、プロジェクト見積書作成、さらには予算の作成方法も知らない」のである。
ケワン・ガップのソナムによると、各省庁の発行する「許可証」の遅れも開発計画の遅れを招いているという。「許可証発行に数ヶ月かかるケースもしばしばある。」という。
 他にも、土地利用手続きの煩雑さ、物資供給の遅延、モニタリングの不徹底、資金の流れの遅さが計画遅延要因としてあげられた。
 さらに言えば、アクセスの非常に悪い、シンガール・ラウリゲオッグやガザ・ゾンカックのような僻地の存在も開発の進展を困難にし、十分なコミュニケーション・インフラ整備を困難にしている。
 本会議の議長を務めた、リョンポー・サンゲイ・ジンバ首相は、計画者やその実施者に経験をつみ、過去の失敗から学ぶことが重要である、とのべた。首相によれば、政府や計画者たちが直面している問題の多さのわりに、現計画の達成率は評価されるべきであるという。「責任の重さ、資金不足、人的資源の欠如のわりにこの達成率には満足できる。」 
 同首相は、一堂に会した村長、議員、計画者たちに、現計画はほとんど第10次計画に持ち越される、と告げた。
「われわれは第9次計画の失敗から学び、それに基づいて次の計画を手がけるつもりである。」
 
(報告者 Ugyen Penjore)
 
(原文は http://www.kuenselonline.com/article.php?sid=5686 )