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若者に魅力的な農業を(国会ニュース)

国会では表面化しつつある失業問題に関する集中討議が行われた。討議後、国会は政府に対して雇用機会の創出、とりわけ若年失業層に対して農業分野において雇用創出への努力を求める決議を下した。

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写真)リョンポー・ウゲン・ツェリン:雇用への需要は急速に拡大している。

 本議論案を提出したあるティンプ議員は、公共事業省設立後もブータンの若者が直面する失業問題の改善は見られない、という。若者は農業への関心を示さない一方、高齢の公務員は定年を過ぎても退職しない。この状況で、若者に対する就業機会は限定的である。軍でも就業機会は少ない。多少の需要があるのも兵士、もしくはランクの低い事務官である。
 あるプナカ議員は非常に皮肉な状況を指摘している。都市部においては若者が就職できない一方で、農村は農業従事者の確保に苦心しているのである。「若者が村に残り、農業を営むためには、村落レベルで魅力的な機会が創出にむけて努力しなければならない。」タシガンの王立勧告機関(Royal Advisory Council)メンバーのダショー・Jangchu Dorjiは言う。
 公共事業省のリョンポー・ウゲン・ツェリン大臣は議会に対して、失業問題の世界的な広がりを指摘する。国際労働機関(ILO)の推測によると、今日全世界で、1億8590万人が失業状態にあり、そのうち8820万人が若者と女性である。
 同大臣は、ブータンで拡大しつつある失業問題を指摘する。労働人口に占める失業者の割合は1998年には1.4%であったが2004年には2.5%に上昇している。この数値は先進国の6%、発展途上国の20%という国際的な基準に比較すれば低い。
 しかし、ブータンの人口の少なさを考えれば、失業者の増加は懸念事項だ。というのも、失業問題は若者の非行、薬物乱用、そして、政治的・社会不安へとつながる恐れがあるからだ。
 「もし、われわれが有用な雇用を創出できなければ、ブータンの貴重な人的資源を失うことになる。」同大臣は政府がたった数千人の若者に就業機会が提供できない一方、数千人にのぼる外国人労働者を受け入れている状況は非常に皮肉的であるという。
 現在、国には37,063人の就労許可を得た外国人労働者に加えて、国境地帯では8,000人の日雇い労働者がいる。
 大臣はこの問題の原因と思われる要因を以下のようにあげている。例えば、教育方針、普及の成功、田舎から都市部への人口流出、官民双方での限られた就業機会、肉体労働よりデスク・ワークを好む若者の嗜好、そして、労働需要と労働供給のバランスの悪さがある。
 「雇用の供給がないのではない。ただ、需要の伸びが著しい。」と、大臣は付け加える。
 2004−2005年、クラスXを終了した6,800人の生徒のうち、4,400人がクラスXIに進学した。残り2,400人はブータン国外で進学するか、職業訓練学校に入るか、就職活動を開始するかした。約3,200人の学生がクラスXIIに進学したが、更なる高等教育を受けるためのカレッジレベルの資格を得たのはわずか1,200人である。その結果、クラスXIを終了した学生と同様に1,000人が海外留学、職業学校、そして就職活動の道を選択した。同年、870人の大学修了者が労働市場に入った。その数は実に15%増しである。
 リョンポー・ウゲン・ツェリンは、民間部門での雇用創出の必要性を主張する。その分野として例えば、サービス業、軽工業、技術産業、そして観光業がある。さらに、企業は今まで民間企業が参入に否定的であった分野も開拓しサービスを拡大する必要があるという。
 「建設産業、加工業、そして農業セクターが教育を受けた若者の獲得を目指すならば、産業自体の発展は不可欠である。」同大臣はさらに付け加えて、既存の産業において付加価値をつけること、例えば製薬や有機栽培の分野は若者に魅力的な農業となりうる、と述べた。
 自営業、経済活動を活発化させる外国の直接資本投資、ビジネスにおける新たな基準、そして国外就業も、雇用および訓練の場を提供するといえよう。また、IT産業は間違いなく、雇用機会を創出するであろう。
 同省は2001年以来、合計100に及ぶ既存および新規会社の覚書にサインをしている。これらの計画が軌道に乗った際には3,000の新たな雇用創出が見込まれている。また、職業訓練の重要性を考慮して、同大臣は5つの職業学校が設立された、とも述べた。
 雇用促進の具体的な手法として、雇用のカウンセリング、自営業への支援、ウェッブサイトの開設が実施されている。このサイトでは、100の企業、506の求職者、586の求人情報が寄せられている。また、この場は雇用者と求職者が労働市場での就業機会や企業の求める人物像に関する情報が共有されている。
 ここ3年の間に雇用局に登録した4,562人の求職者のうち、2,236人が民間に就職した。
 首相は、公務員の定年引き下げは問題の解決にはならないという。といいうのも、大部分の公務員はまだ若く、経験も不足しているからだ。
 「民間部門が若者の就業に最も現実的であろう。しかし、民間部門がすべての若い求職者を吸収するにも時間がかかる。というのも、民間部門というのは一晩で発展するものではないためだ。政府は民間部門に大きな投資を計画している。しかし、同時にわれわれは外国の援助に依存していることも認識しなければならない。
 若者に重要なことは農業がブータン経済の基盤である事実に気がつくことであり、農業分野への就業を真剣に考えることである。」と、首相は言う。
 農業大臣Lyonpo Sangay Ngedupは、ブータン人口の79%が従事する農業分野は都市部への人口流出の問題で深刻な問題に直面する可能性が高い。同大臣が言うには、「このことは国王陛下のお志である食の安全保障を危うくする。」のである。
 さらに、農業局はこの問題に高い優先順位をおき、農村の活性化にむけていくつかの対策を実行中であるという。これまでに学校からドロップアウトした若者に村落開発、小規模ビジネス、畜産業への就業機会が提供された。
 Lyonpo Sangay Ngedupによれば、再生可能資源分野のさらなる充実が進められてきており、農業機械修復センターが各ゲオッグに設立され、技術者が配置される予定である。同大臣によると、現在の事業が成功すれば農業関連企業が若者にとって魅力的になりうるという。特に一連の事業は畜産および植林業で期待されている。
 議員のダショー・ウゲン・ドルジによれば、若者の失業問題は緊急の懸念事項であり、全省庁をあげて対策に取り組んでいるという。ダショーによれば失業率自体は他国と比較するとかなり低いため、数字自体はまだ問題ではないという。しかし政府は特に農業分野で若年層への雇用創出に向けて懸命に努力しなければならない。その努力が国王陛下のお考えである、すべてのブータン人が意味のある仕事につくという目標、そしてGNHの目標を達成することにつながるのである。
 
(原文は http://www.kuenselonline.com/article.php?sid=5620 )

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