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ブータンの先祖をたどる

ブータン人の起源の解明を目指すブータン遺伝・多様性プロジェクトの第1レポートが発表された。同レポートにおいて、中央ブータンにあるブラックマウンテンに居住するモンパ族と南西部に居住するロクパ族が遺伝学上非常に特徴的で、ブータン最古の集団であることが明らかにされた。

 オランダ、Leiden大学のPeter de Knijff教授のチームによれば、DNAの常染色体、およびSTR分析(1−4個からなる延期の配列)分析と染色体分析)が、それぞれの民族の歴史と習慣の解明に貢献したという。両民族は他の集団と異なるだけではなく、それぞれが非常に特殊であるという。
 さらに同教授によれば、「両民族は、遺伝子、言語、そして外見上も明らかに異なる。」のである。また、このことは、2民族が異なる起源を持つ可能性を示唆しているという。「しかし、この研究を進めるためには比較のために、ブータン周辺の民族のより多くの情報、データが必要であるという。」
 2003年、本研究のために、941の血液サンプル(うち764サンプルが男性、174サンプルが女性)17のコミュニティから収集された。
 サンプルとなったのは、ンガロップ人(ngalops),シャーチョップ人(sharchops),ブムタン人(bumthaps), khenpas, doyaps, mangdep, クルテ人(kurteop), タシヤンツィー(Trashiyangtse)のドザラ(dzala)コミュニティ,ブラックマウンテンのモンパ族、南西地域に住むlokusを含むコミュニティである。
 採集された血液サンプルのテストはオランダのLeiden大学、イギリスのLeicester大学、Sanger大学において行われた。レポートによれば、Mangdep族を除くブータンの14民族は遺伝子分析ではほとんど違いが見られないという。もちろん、わずかな違いは認められるが、monpa族やlokpu族ほどではない。同教授は「われわれは現段階ではその理由はわからないが研究を進めるにあたり徐々に明らかにしていきたい。」という。
「本研究の理解には多少の困難が伴う。というのも現段階において、様々な不明な点が生起しているためだ。」
 しかし、de Knijff教授は研究が進めば事態は改善される、と楽観的だ。「われわれはすでに5万に及ぶ遺伝子分析を行った。完全な結果が出るまでにおそらくもう10万の分析が必要である。」という。
 同教授によれば、すべての遺伝子情報を慎重に保管するため、研究室にデータベースプログラムが導入された。「われわれは非常に慎重にならなければならない。というのもコンピュータデータベースは個別の遺伝子情報保存には弱点があるからだ。」
 彼はDNAサンプルの貴重性、そして今後の研究のためにも保存されるべきと主張する。この先、ブータン人科学者自身の研究に本データは貢献しうるであろう。
 ヨーロッパ科学基金とブータン政府ゾンカ開発機関の共同出資で、2006年ころにブータンにおいて本調査の全容が明らかにされる見込みだ。当面は過去がどのようであり、それがなぜ生起したかを明らかにするため膨大な調査研究が必要と認識いえよう。
 
(報告;Karma Choden)

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