Japan-Bhutan Friendship Association

幹事 藤巻幸雄

fire engine

 この写真は、私が住まいする東京都町田市がブータン王国へ寄贈した消防車である。
 昨年(平成25年)9月から10月にかけてメラ・サクテンへのトレッキングをアテンドしたGNHトラベル&サービス社の山名氏から都合で参加できなかった私へ「タシガンに町田と書いた消防車があったよ!」言って見せていただいたものである。
 ヒマラヤの麓の緑濃いブータンの山道を横腹に「町田○○消防団」と書いて消火活動に走っているランクルの消防車が目に浮かび大いに興味が湧き少しでもその顛末を知りたく、この写真を持って町田市役所へ問い合わせ、山名氏のお手も煩わせた。
 町田市では、平成6年、7年、8年に各1台計3台をブータン王国へ贈り、20年前の乏しい記録から見るとティンプーに2台、プンツォリンヘ1台配置された。
 この写真の消防車は、ティンプーヘ送られた2台の内の1台で、平成14年に県の要望でタシガンに転勤して来たと思われる。
 プンツォリン配置車はそのままで、ティンプーのもう1台はプナカに居るようである。
 平成6年にティンプーに贈られた一号車は平成7年には、10回の出動があったと伝えている。
 3台の消防車は、公式的には現在も良く働いているとのことであるようであるが、町田で10年働きブータン王国へ行って20年近く経っておりこの写真を見る限りでは活発に活動している感じが乏しいのは残念である。
 これらの消防車を寄贈するに至った契機は青年協力隊でブータンに派遣された市職員が戻って尽力、市、消防団、青年会議所等の協力を得てのものである。
 2台目を贈った際の「中古消防車操法指導派遣団」の記録がブータン訪問記として広報まちだ(1996.3.1号)に載せられ、現地指導の様子は1996.1.27 KUENSEL にもある。
 小型消防車を1台贈るにあたっては、どのくらい費用が掛かるものであろうか?
 3台目を贈るにあたっての市の平成8年度補正予算の総務委員会議事録を見ると ①旅費 2人(市職員、消防団員)バンコク経由6泊として99万8千円 ②輸送費 カルカッタ経由で36万円 ③通関手数料等 13万6千円 計149万円4千円 が承認されている。
 町田市はその後、適当な更新車両がなかったこともあって贈っていない。
 現在、消防車の海外寄贈は消防関係の全国組織がおこなっているようである。
 町田市が2台目を贈った際には、山火事を想定しての消防車2台を繋いで水源から遠く送水する操法や、ホースが破れた時の緊急対応法、オイルの不足時の対応等きめこまかい内容を 自分が乗っていた車をいとおしみつつブータンの方々に指導したかと思うと、市民としてなにか嬉しく私の脚が動くうちに是非とも訪ねてみたいと思っている。

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